中学受験塾の転塾はどのタイミングがベスト?いつまでに決断すべき?
転塾には失敗のリスクもありますが、結果的には大成功となることもあります。
転塾を迷う、悩む、不安…という方に向けて、私の実際の体験を元に転塾をおすすめするお子さんの状況や逆におすすめしない場合についてお伝えします。
中学受験をすることになり塾に通っているけれど、成績が伸びないなどの理由で転塾を考える方は少なくありません。
ここでは、転塾のタイミングや転塾成功の秘訣などを解説します。転塾の成功例・失敗例も載せています。
転塾に悩んでいる方は、ぜひ最後までお読みください。
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転塾に悩む理由
今通っている塾をやめて違う塾へ変えたいと考えたことはありますか?
また、違う塾にしたいと思った時にすぐに行動できますか?
多くの場合、ちょっと合わないかもしれないなと感じながらもそのまま通うことが多いのではないでしょうか。
塾を変えること(以降、転塾とします)には、様々な不安がつきまといます。
例えば、今通っている塾が大手進学塾で実績も出している塾だとします。
そうなると転塾したいと思っても、今のまま続けることが中学受験の成功への近道に感じてしまい、なかなか塾を変えるという行動に移すことは難しいのではないかと思います。
このように転塾することは、中学受験の成功から遠のくような気がしてしまうものなのです。
違う塾を探す時間も必要ですし、入塾テストなどがあればそのための勉強もせざるを得ません。また、入塾料やテキスト代などの費用が新たに発生します。
前の塾に一括で授業料を納めている場合などはすぐにやめられないという気持ちにもなるでしょう。
転塾するということは、中学受験においてリスクとなる可能性があることを十分考慮して決める必要があります。
転塾するべきではない場合とは
転塾にはリスクを伴います。中学受験というゴールが決まっており、時間は無限ではありません。それでも転塾したいと考えるのには何か理由があるはずです。
ここでは、「どのような理由の場合、転塾を考え直した方がいいのか」について解説していきます。
- 中学受験までの期間が1年を切っている
- 塾を変えたい理由があいまい
- 親とこどもの希望が一致していない
- 転塾先が見つかっていない
中学受験まで1年を切っている、つまり小学6年生になってからの転塾はあまりおすすめしません。なぜなら受験勉強に集中できなくなってしまう可能性が高いからです。新しい環境や新しい勉強方法に慣れるまで時間がかかることも考えられます。
こどもが違う塾に行きたいと言い始めた場合は、家族でよく話し合ってください。
宿題が多い、授業についていけなという理由を挙げる場合もあれば、仲良しのお友達と通いたかった、同じ塾の友達とちょっと喧嘩してしまった、ふざけていて先生に怒られた、テストの成績が悪かったなど、ちょっとしたことでモチベーションが下がっているだけの場合もあるからです。
親が通わせたい塾とこどもが通いたい塾が異なる場合も、親子でしっかり意見が一致するまで転塾は控えた方が安心です。
転塾した方がいい状況とは
次に、「転塾した方がいい状況」とはどのような状況でしょうか。
- 成績が伸びない理由が明確
- はっきりとした意志がある
- 塾が遠い・通いにくい
子供の成績が伸びない理由は様々なことが考えられます。授業についていけていない、わからない部分をわからないと言えない、成績が伸び悩んでいるのにフォローがないなど。このような場合は子どもに合っていないだけでなく、手厚いサポートが受けられているとは言い難い状況です。
「通いたくない」というはっきりとした意志がこどもにある場合も、転塾を検討しましょう。
塾に行くことが大きなストレスとなり、肝心の勉強に集中できなくなってしまいます。今通っている塾へ相談して解決できることなら話は別ですが、解決できない理由の場合は転塾した方が良いと言えます。
塾へのアクセスが悪い場合も、こどもにとってストレスになります。
誰もが恵まれた立地に住んでいるわけではないので、ある程度は仕方ないと思って塾を選択しています。
しかし、実際に通い始めたら思ったより時間がかかる、電車が混んでいる、送迎が難しいなどを痛感することも考えられます。もっと近くて通いやすい塾への転塾を考え、受験勉強に集中できるような環境を整えてあることも大切です。
転塾のタイミングは?いつまでに決断する?
転塾する場合は、遅くとも小学6年生になる前までに決断しましょう。
小学5年生の2月からは塾のカリキュラムが小学6年生に切り替わるタイミングでもあります。この時が最終決断の時です!
2月の学年が切り替わるタイミングで転塾をすると、テキストの買いなおしなどは避けられるので、タイミングとしては悪くないと思います。
小学6年生の途中など、中学受験までに1年を切っている場合、塾に慣れるまでに時間がかかってしまうことで受験勉強の時間が単純に減ってしまうことも考えられますので、それは避けなければいけません。
また、大手進学塾では教科ごとにカリキュラムがあります。そのため転塾のタイミングを間違えると、授業で習わなかった部分、前の塾ですでに習った部分などができてしまい勉強の効率が悪くなってしまいます。
転塾する場合は、学年が切り替わる2月のタイミング、または単独でカリキュラムが組まれている夏期講習・冬期講習などからがおすすめです。
転塾の成功例
具体的に、転塾の成功例を見ていきましょう。
集団塾から個別指導塾へ
集団塾には、学校の授業と同じスタイルなのでこどもが慣れやすい、こども同士がライバル視しながら切磋琢磨勉強できるなどのメリットがあります。
しかし、授業についていけなくてもそのまま進んでしまう、わからないことを質問しにくく放置してしまうなどのデメリットもあります。
自分のペースで確実に勉強を進めたい場合は、集団塾ではなく個別指導塾への転塾が成功への鍵となります。
個別指導塾には、集団塾にはない面倒見の良さが大きなポイントです。
こどもには「何がわからないかわからない」という問題がたびたび起こります。ひとりひとりを見てくれる個別指導塾なら、そのような場合でも理解度に応じた声かけをしてくれます。
大手塾から個人塾へ
大手の塾は何年も実績を出し続けています。そのため、大手塾に入れば安心と思う方が多いと思います。しかし、大手塾は実績を伸ばしたいがゆえに、勉強ができる子には熱心に指導しますが、授業についていけない子をフォローする仕組みがない場合があります。
志望校選びにおいても、実績に直結しやすい難関校をすすめられるかもしれません。
成績が伸び悩んでいる、授業にもなんとなくついていけていない感じがする、フォロー体制がないなどの場合は、個人塾への転塾を検討してみると良いでしょう。
塾のレベルを変える(大手塾から違う大手塾へ転塾)
最後に塾のレベルを変えてみるのも有効です。わからない授業を延々と聞いても成績は伸びません。
難関校を目指す進学塾ではなく自分のレベルに合った塾を選択することで、飛躍的に成績が伸びます。勉強や中学受験へのモチベーションが上がり、結果として難関校への合格を勝ち取れることも十分考えられます。
塾のレベルを変えることに抵抗を感じる方は多いです。せっかくいい塾に入ったのだからもう少し頑張ってと、どうしても考えてしまいます。しかし、こども本人が「授業についていくのが精一杯」というのは辛いものです。授業を聞いて、自分で考えて、吸収できる環境に身を置くという選択は、中学受験においてとても大切なことなのです。
子供が下位クラスに在籍しているという場合は転塾を検討したほうがよいのではないかと思います。
転塾した先で、上位クラスに入れる!というなら、上位クラスで頑張る方が子どものモチベーションも上がり、先生たちの手厚い指導のもと中学受験に挑むことができます。
最上位クラスで受け入れていただけるなら、私なら迷わず転塾に舵を切りますね。
転塾の失敗例
転塾のメリットやタイミングなどを紹介しましたが、転塾にはリスクがあり失敗もつきものです。転塾の失敗例を紹介していきます。
- 転塾したが、結局以前通っていた塾の方が良かったと後悔している
- 成績が思ったほど伸びなかった
- 転塾の結果、別の悩みが出てきてしまった
- 授業での抜けや重複があり、苦手意識が根付いた
転塾で失敗する最も大きな原因は、準備不足や情報不足と言えます。きっとうちの子にはこっちの方が合っているだろう、口コミが良いからこっちの塾に転塾しようなど、推測やネットでの情報で転塾を決めるのはやめましょう。
無料体験を受けてみる、入塾説明会に参加するなど、きちんと自分の目で合っているのか確かめることが大切です。
塾がなんとかしてくれるという考えがあると転塾に失敗しがちです。成績はあとから遅れて成績が伸びる場合もあれば、逆にモチベーションが下がって成績も下がることもあり得ます。
また、転塾すれば必ずすぐに成績が伸びるわけではありません。その点をきちんと理解しておきましょう。
まとめ
中学受験を成功させるための塾選びは本当に重要です。
本来なら転塾せず済むように、最初にしっかり検討した上で塾を決めるべきです。とは言え、実際に始めてみると色々な壁に当たり、塾に通うことが困難になることもあるでしょう。
そんな時は親子できちんと話し合い、転塾が必要と判断した場合はなるべく早く対応するのが成功の秘訣です。転塾したい理由や転塾先に求めるものなどを箇条書きにして、明確にしておく必要があります。
転塾のタイミングで悩んでいる方や漠然とした不安を抱えている方の助けとなれば幸いです。
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