男子校と共学の違いや魅力、メリットとデメリットを徹底解説します。
お子さんにピッタリ合う学校はどちらか、性格から向き不向きはあるのか、将来的にはどっちがおすすめなのか、私自身が子どもを通わせて感じたことや考えて調べたことをまとめてお伝えします。
★女子校と共学で迷われている方はこちらも参考にしてください↓↓

男子校と共学の違いとは?
中学受験(また高校受験)の受験校や進学先を決めるにあたり、共学校にしようか男子校にしようか、迷われてはいませんか?
この記事では、それぞれの学校の特徴やどのような違いをがあるのか、共学と男子校の両方で教えた経験がある先生の言葉を引用したり、男子校・共学校に通っているお子さんや親御さんに聞いた話だったり、実際に子どもを通わせたからこそ感じた私自身の経験を紹介したりします。
悩まれている方の1つの参考になればと思います。
男子校の特徴は?
男子校は、一般的に自由な校風を掲げており、勉強は自主性に任せている学校が多いことがあげられます。
しかし、神奈川県横浜市にある聖光学院ではしっかりとした規律が重んじられています。さらに「大学受験のためにわざわざ塾に通う必要がない」と言われるほど学業にも力を入れています。
また、神奈川県鎌倉市にある鎌倉学園では、隣接する建長寺にて坐禅教室を行っています。
このように学校によって特色があるのが男子校の特徴とも言えます。
また先生も生徒も個々の個性を尊重してくれ、どんな子にも居場所が必ずある!と考える保護者が多いですよ。
東京都港区高輪にある高輪中学高等学校では、部活動に「マジック部」「自転車部」「釣り部」「ゴルフ部」「ダーツ部」などがあり、行動を起こせば新しい部を立ち上げやすかったり、授業科目では「剣道」「柔道」が必須であったりし、男子校ならではの活動があります。
また1番の特徴、違いはやはり女子がいないということです。
中学生の場合、男の子は女の子よりも精神的にも脳の発達的にも遅れているというのを聞いたことがあります。
恥ずかしがり屋の男の子の場合、(女の子の目があることで)授業中、間違えるのが怖くて手をあげられなかったり、音楽の時間に大きな声で歌えなかったりすることも多くあるそうです。
でも、男ばかりの男子校ならそんなことを気にすることもなく、自分の力を存分に発揮できるのではないでしょうか。

東大合格を多く輩出している学校トップ10校のうち、8校が男子校というデータがあります。
圧倒的な数ですね!何か特別な教育プランや学校運営の秘密があるのでしょうか…
共学の特徴は?学ぶ内容に違いがある?
共学は、男子と女子が一堂に集まって授業を受けます。
良い意味でも悪い意味でも、性差や異性の目を感じながら過ごすことになります。
共学で学習できること、それは「社会に出てからの適応性」です。
学校で学び成長した後に、それぞれ社会へ羽ばたいていきます。その際に、「男性しかいない世界」はほぼないでしょう。
男性がいて女性がいて、色々な人がいます。共学に通っていればそれが当たり前なのです。
共学では「学校は社会の縮図」ということを、意識せずとも学んでいけるという特徴があります。
男子校のメリット・デメリット
受験生の保護者は、中学受験をする上で様々な決断をしていくことになります。
その中で「うちの子には男子校があっているのか、共学があっているのか」ということで悩む方もいるでしょう。
ここでは男子校と共学それぞれのメリット・デメリットを紹介します。
男子校のメリット
男子校には以下のようなメリットがあげられます。
- 結束力が強い
- いじめが少ない
- 異性を気にせず、好きなことに没頭できる
- 思春期の男子の成長に合った教育課程により、細やかな指導が受けられる
- 爆笑の嵐
- 何でも男がやる
この時期の男子は女子より成長が遅いと言われています。
勉強面や運動面で劣等感を感じることなく、のびのびと成長できるのは男子校の大きなメリットで、自己形成にとても大切なことです。
異性の目を気にすることがなく、自分の好きなことに集中できるでしょう。
結束力が強い
男子校の結束力は強いようですね。
大学に行っても社会人になっても、〇〇出身という括りで仲間意識がとても強いように思います。
また、学校の先生とは兄弟のような師弟のような間柄となるようで、卒業してからも学校に顔をだしたりクラブ活動に参加したりする卒業生が多くいます。
いじめが少ない
男子校、女子校共に言われることですが、共学校と比べるといじめが少ないということを度々、耳にします。
もちろん、どちらに限らず少なからずいじめのようなことはあるかもしれません。
しかし異性が絡むトラブルがないというだけでも、いじめは少なくなるといえるのでしょう。
異性を気にせず、好きなことに没頭できる
男の子を持つお母さんには覚えがあると思いますが、、
中学生の息子がおもちゃを手で動かして必死に遊んでいる姿、、鉄道や戦車が好きで、戦わせて遊んでいる姿、、カメラやアニメ・ゲームが大好きで夢中になっている姿、、
しかし思春期になると女子から「キモイ」と言われるような趣味は周りに隠そうとしてしまいますね。
異性を気にせず好きなことに没頭できる!のは男子校の魅力です。
男子の成長に合った教育、細やかな指導が受けられる
思春期の男子の成長に合った細やかな指導や教育を受けることができる、ということも大きいですね。
先にも述べましたが、女子と男子では脳の発達も異なります。
そして男性脳・女性脳とも言われるようにそれぞれに対応や考え方が違ってくるそうなのです。
ということは、、問題解決のプロセス・理解のプロセスが異なる男女にとって、より良い教え方・指導方法というものも異なるのではないでしょうか。

競争心を掻き立てるような指導の仕方、挑戦させるような問題に男の子はチャレンジし、どんどん伸びていくように感じますね。
男子校では、男の子だからこその指導法で導いていただけるようです!
先生は細かく口出しすることなく、おおらかに見守ってくれていますよ。
爆笑の嵐
「ただ走っているだけなのにゲラゲラ笑っている」
おこさんが小さい頃、こんなことはありませんでしたか?
中学生や高校生になっても男子は「走って爆笑、階段を降りて爆笑」というように、集まれば常に楽しそうにゲラゲラ笑っています。男子校ではそれが日常茶飯事なのです。
なんでも男の子がやる!
女の子がいないわけなので、部活のマネージャーも男子がやる、演劇の授業やクラブ活動で姫役や少女役も男子がやる!ということです。
またバレンタインデーも女子からもらえないから、男子同士で友チョコを渡すという男子校もあります。(女子校も同じですが、男子校も手作りしたチョコレートをお友達に渡すそうですよ。)
これって、逆に考えると「男っぽさ」「女っぽさ」に縛られずに活動できる、というふうに捉えることができますね。
そして学園祭や体育祭など、素晴らしいものを全部自分たちで作り上げる!というのがいいところだと思います。

案外、男子校の生徒のほうが女子がやることもやらなきゃしょうがないので、、
勝手な想像ですが、家事も育児も全部一緒にやってくれるかも!?
だったらいいなぁ、、という妄想です。。
男子校のデメリット
続いて、男子校のデメリットは、以下のようなものがあります。
- 将来、異性との距離感で悩むことがある
- 恋愛を経験しないまま成長してしまう
異性との距離感や関わり方に悩むことが多いです。しかし、学校によっては姉妹校や兄弟校があり、他の学校と交流する機会を設けています。
大学受験のために塾へ通うようになると、そこで女子との関わりができるので、全く女子と関わらないわけではないでしょう。
しかし、、
共学校の男子の約4割が交際している彼女がいるのに対して、男子校の男子の交際率は1割未満、、
ここをどう考えるか、ですよね。
ただし、大学3年生にもなると彼女ができる率が増えてくるようなので、中高の思春期を男社会で育ったハンデを大学生のうちに取り戻すことはできそうですね。
共学校のメリット・デメリット
次に共学校についてもどのようなメリットとデメリットがあるのか、見ていきます。
チェックしてみましょう!
共学校のメリット
まず、共学校のメリットを紹介します。
- 異性との適度な距離感が体感的に学べる
- 実社会での適応力を養える
- コミュニケーション能力が身に付く
- 男子は女子がいるから頑張れる!女子は男子がいるから頑張れる!
- 男脳、女脳の違いを感じられる
学校が社会の縮図となっていますね。
自分の席の周りには、男子がいて女子もいるのが当たり前なのです。大学生や社会人になってからも男女の分け隔てなくコミュニケーションを取れるでしょう。
異性との距離感を学び、実社会での適応力を養える
共学校では実社会での適応力を養えることが最大のメリットだと思います。
自然と、体感的に、異性との距離感を身に付けることができますし、その中でコミュニケーション能力を養うこともできるのではないかと思います。
社会に出て、男女同じ職場で仕事をすることがありますので、思春期の時から異性と一緒にグループワークをすることは良い練習になるのではないでしょうか。
そして、普通に、、自然なことですが、男の子がいて楽しい♥ 女の子がいて嬉しい♥
ということですね。
男子は女子がいるから頑張れる!
これは実際の言葉ですが、、
苦手なことも、くじけそうなことも女子の応援があるから頑張れる!
かっこ悪いところを見られたくないからやるんだ!
という男の子ならではの可愛いご意見を聞きました。(笑)
また、男子校だった学校が共学校になっていきなり甲子園出場を決めた、なんて話もあるそうです。
やはり男子は女子に応援されたり褒められたりして力を発揮していくのですね。
女子は男子がいるから女子力アップ!
こちらもあるあるだと思います。
実際、女子校に通う娘より共学に通うお子さまの方がよっぽど綺麗にしてるように思います。(笑)
男子の目があるからこそ、女子力が高くなると思いますよ。
男脳、女脳の違いを感じられる
男女、一緒に学び生活をしているので、様々な場面でお互いの発言や行動に驚くことがあるようです。
そして、男女の特質をみて色々な側面から考えられるようになる、ということもメリットとしてあるようです。
共学校のデメリット
共学校のデメリットは以下のようなものがあげられます。
- 男子と女子の特性を生かした授業を展開しにくい
- 異性の目が気になってしまう
- いじめが起こることがある
- 性差の先入観が残っている場合がある
男子と女子では物の考え方や学び方が異なります。しかし、授業は一律に行われます。そのため、それぞれの能力を伸ばしにくいことがあります。
難関校や進学校に、共学校より男子校(あるいは女子校)が多いのはそのためでしょう。
異性の目があることで「見た目」を気にするようになり、いじめにつながることもあります。
他にも「○○部のマネージャーは女子」のような風習が根強く残っている場合があります。男女平等と言えど、男子しか入れない部活があったり、女子が大多数を占める部活で男子が入りにくい、といったこともあります。
共学と男子校、どちらを選ぶ?
男子校、共学校それぞれのメリット・デメリットを紹介してきました。
男子校・共学校とも、メリットデメリットは一長一短。
良い面は逆に考えると悪くもあり、悪い面は良くもあるという・・
ではメリットとデメリットを理解した上で、どちらを選べばいいのか、そのヒントをお伝えしていきます。
子供の性格から判断する
子供の小学校生活を振り返ってみましょう。
サバサバしていて男女問わず声かけたりできる子、いつも仲良しの子とだけ一緒にいる子、自分からはなかなかお友達に話しかけられない子、様々です。
女子がいた方が張り切る子、男子だけの方が楽しそうな子など日頃の生活面から判断するのも良いでしょう。
子供のやりたいことから学校を選択する
子供が中学に入った時にどんなことをやりたいのか、そこから学校を決めることもできます。
恋愛も含めて学校生活を楽しみたいのか、勉強や部活に集中したいのか、など中学に入ってやりたいことをひとつひとつ考えてみましょう。
家庭環境、兄弟姉妹の有無により決める
例えば姉や妹がいる場合、もし男子校へ行ったとしても歳の近い異性が身近にいるので、異性との距離感で悩むことは少ないでしょう。男子校のデメリットがひとつなくなるわけです。
男兄弟しかいない子供が、家庭と同じ環境(男子校)でのびのび勉強するのが良いのか、家庭と異なる環境(共学)で女子との関わりを学んでいくのが良いのかは、家庭の教育方針によって様々です。
家族でよく話し合ってみましょう。
将来を見据えて考える
中学受験はゴールではありません。
大学や社会に出てから何をしたいかを考える必要があります。
毎年東大の合格者を何人も出しているような学校は、共学校より男子校が多いのが現実です。これは異性の目を気にせず黙々と勉強に集中できたり、男子ならではの能力をうまく引き出す授業を行っているからだと考えられます。
しかしそのような進学校ではいわゆる「いい大学」しか選べず視野が狭くなってしまうこともあるかもしれません。
共学だったからこそ社会の中で上手く立ち回れる、ということもあるでしょうし、男子校だったからこそまだまだ男社会と言われるビジネスの世界で活躍できる、ということもあるでしょう。
子供本人の希望、行きたい学校を選ぶ
最終的には、「子供本人がどこへ行きたいのか」これが最も尊重すべきところです。
なんとなく男子校へ行きたい、どうしても共学校がいい、など理屈ではない希望があると思います。その点をきちんと把握してあげて、行きたい学校を選んでください。
子供は親である保護者や塾の先生など身近な大人の影響を強く受けます。
「あなたにはこっちの学校が合っている」「男子校の方がいいと思う」といったアドバイスは時に子供の選択肢を狭める可能性があります。
子供が主体となって「ここに行きたい」と言えるような環境を整えてくださいね。
まとめ(男子校と共学校、おすすめはどっち!?)
ここで女子校を選んだお友達のお嬢さんの話をご紹介します。
その女の子は小学6年生の頃、男子が苦手に思ったそうで、、いじめとまではいかないものの、からかわれたりするのが嫌で仕方なかったようです。そのため女子校を選びました。
そんな小さな理由で?と感じる方もいると思いますが、子供にとっては親が考えるよりもとても大きな問題だったようです。
男子のいない世界へ行きたい、、という希望をはっきりと持っていたのでしょう。
小学校高学年という年齢は、少しずつ性差を意識し始める年齢です。
口ではうまく説明できなくてもなんとなく異性が嫌だ、面倒くさいと感じることもあるのだと思います。
男子校は結束力が強く、一丸となってひとつのことを成し遂げるパワーがあります。
共学校では、身近に異性の目があるからこそ、それがいい刺激となり切磋琢磨できるでしょう。
「自分の子供は漠然と男子校向きだと思っていたが、校風が合う学校は共学だった」ということもあります。親の希望、子供の希望はそれぞれありますし、家庭の教育方針も様々です。
男子校か共学校かはひとつの選択肢ですが、そこだけに固執する必要はありません。
親子でしっかり話し合い、特に子供が主体となって選んだ学校であれば、それが男子校であろうが共学校であろうが「最高の学校」であることは間違いないのです。
★ここで1冊、男子校か共学かでまだまだ判断に迷われている方に、こちらの書籍をご紹介します。
男子校について書かれている本で、面白いですよ。
まさに共学と比較したメリットデメリットが書かれています。
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ちなみに、私の長女は今は男女が一緒に学ぶ総合大学の大学生ですが、中高は女子校でした。
娘は「女子校、楽しかったー!」と言っていますし、男子校育ちのお友達とは「(男女別学)楽しかったよね~」と話をするそうです。でも、共学に行っていれば、きっと「共学、楽しかったー」と言うと思います。
どちらに進学するにしても、ご縁があった学校、お子さまが選んだ学校が最高!なんだと思います。
男子校と共学校で悩んでいる方の学校選びの参考になれば嬉しいです!

ちなみに、、うちの息子はめでたく、男子校の生徒になりました。
共学でも男子校でもどっちでもいい~と言いつつ共学校を志望していたようですが(本人に最終的には選択を任せようと思っていましたが、私自身は正直にいうと男子校を選んでほしいと思っていました。笑)、そして今、息子は男子校に実際に通っていて、めちゃくちゃ楽しそうです。
馬鹿なことばっかり言ってみんなで大笑いしているようです。
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