中学受験の塾通いの中で、転塾をしようかどうか迷う時がありませんか?
私の子どもが小6になる時に早稲田アカデミーから市進学院に転塾しました。
何故、転塾を決断したのか、結果は成功か失敗か、後悔はあるか、いつまでに転塾すべきかのタイミングなど、実際の経験を元に体験談をご紹介します。
ちなみに3人目の子供が転塾しましたが、1人目はサピックスに、2人目は市進学院に、3人目は早稲田アカデミーに通わせていましたので、市進学院の特徴を知っていたうえで転塾を決意しました。
早稲田アカデミーから市進学院に転塾した経緯ときっかけ!なぜ?
先ずは、なぜ転塾を考え始めたのか、どうして市進学院に決めたのかをお伝えします。
早稲田アカデミーでの成績、クラスは?
早稲田アカデミーには元気で熱い先生方が多く、子どもを下の名前で呼んでくれてとても親しみやすく、全く悪い印象はありません。
クラスは4つに分かれており、子供が通っていた校舎は上のクラスから順番に、【SS1、SS2、B、A】と4つありました。
(四谷大塚の生徒と同じ試験である組み分けテストを利用していますので、四谷大塚でいうと【S、C、B、A】となります。)
早稲アカは組み分けテストの点数で毎回クラスが決まるシステムで(サピックスと同じですね)、息子の定位置はSS2(四谷大塚でいうC)でした。
上から2番目のクラス、です。
そこから、成績を落とすとたまにBに落ちてしまうこともありましたが、だいたいがSS2に在籍していることが多かったです。
SS1にはあと一歩の成績をとることはありましたが、残念なことに4教科全ての粒を揃えることができず、早稲アカに在籍した2年間の間にSS1になったことは1度もありませんでした。(4年生から丸々2年間、早稲田アカデミーでお世話になりました。)
成績としてはまずまず、、ついていけないということもなく、先生もよくお電話をくださるし、質問もしやすく特に悪いと思うところはない。。
それなのに、何故に転塾を決めたのか。。
でもその前に、それぞれの塾の良いと思うところや特徴を挙げてみたいと思います。
早稲田アカデミーの特徴・良いところ
・先生も事務の方々も、教室の雰囲気全体が明るく元気がいい
・サポート体制がよい(フォローの電話や充実したWEBサイトがある)
・2週間に1回の『カリキュラムテスト』や、クラス分けをするための『組み分けテスト』が月1回あり、クラス結果が翌々日にはアップされる(授業前にもミニテストが毎回ある)
・組み分けテストの偏差値でスパッとクラスが決まる(サピックスと同じ)
・授業の中で、たくさんの問題に触れることができる
・自習室がある
・質問がしやすい
・4科それぞれに担当の先生がいる
・SSクラス(SS1・SS2)と他のクラス(SC・SA)では扱うテキストが異なる。両方のクラスを行き来する場合はそれぞれのサブテキストを購入しなければならない(メインのテキストは同じ)
市進学院の特徴・良いところ
・先生も事務の方々も、明るく優しい
・宿題のチェックや声掛けなど、面倒見が良い
・授業内でチェックテストがあり、成績が悪いと再テストがある。(6年生になると月1でクラス分けを伴う『定例テスト』がある)
・クラスごとにだいたいの偏差値帯はあるが、1回の結果でクラスは決まらない。チェックテストや授業での様子、志望校などをみたうえでクラスの移動がある
・授業中に扱う問題は他塾に比べると少なめだが、そのぶん、復習や解きなおしに時間をかける
・自習室がある
・質問がしやすい
・受験期間中も受験生へのフォロー体制が万全
・理系の先生、文系の先生の2人がクラスを担当する
・6Fクラスと他のクラス(6C1・6A)ではテキストが異なる(Fクラスが複数ある教室や、Cクラスが複数ある教室があり、教室によりC2クラスもFクラスと同じテキストを使用している教室があるので、詳しくは各教室にお問合せください)
転塾を決めた理由は?
私の場合は既に上の子ども2人が中学受験を終えており、他塾の様子もある程度わかっていたことが大きいです。
早稲アカとサピックス、市進学院を自分なりに比べることができたからです。
ご理解いただきたいのですが、、子供に転塾をすすめたからといって、早稲田アカデミーが悪いとは全く思っていません。先生方は熱心だし、受付の方も話しやすく、またしっかりしていてサポートも充実しています。
お子さまの性格や家庭の考え方などにより、最適な塾は異なってくると思いますので、そこのところはご了承くださいね。
理由はいくつかありますが、、一番の理由は次女でお世話になった時の市進学院の雰囲気の良さ、面倒見の良さが忘れられなかったから(笑)だと私自身は思っています。
もちろん、早稲アカを選んだ息子の気持ちを優先し、早稲アカにお世話になりました。決して、最初から転塾を予定していたわけではありません。
それでも、リスクもあるであろう転塾を考えるきっかけや、決断に至る理由はありましたので、ご紹介しますね。
- やることが多すぎて復習や解きなおしができない
5年生の時のテストの回数ですが、カリキュラムテスト(クラス替えなし)が2週間に1回、それに加えて組み分けテスト(クラス替えあり)が月に1回あり、月に3回テストがあるのです。
サッカーを週3回行っていましたので、もうアップアップ。
やることが多すぎて、テスト範囲の勉強を満足に終えないままテストに突入、、ということが何度もあり、消化不良だった。
- テキストが何冊もあり、なんとなく余計なことまでやっているような気がする
やってもやっても追いつかない感覚がありました。
早稲アカで使用するテキストは、カラーで見やすいと定評がある四谷大塚の物をメインで使いますが、、そのメインのテキストにない事柄がテストに出ることが度々あり戸惑いました。では、メインテキスト以外のどこから出題されるのかというと、複数あるサブテキストの中からもいくつか問題がでるのです。
複数冊のテキストは情報量満載!詳しい解説と共に様々な事柄が豊富に収録されており、とても良いテキストなんですけど、、
時間も力もあるお子さんが家庭学習をきっちりこなしていけば素晴らしい結果を得ることができると思います。でも、、ここまでいるのかな??いらんこともやってないか?と思ってしまったのです。
運動系の習い事など小学6年生になったら辞めてしまって受験に専念した方がいいのはわかっているのですが、、
(ちなみに新御三家(御三家のちょい下くらい?)には合格をいただきたい、と思っています。。)
- 受験当日や受験期間中、質問に対応してもらえない??答え合わせもしない?
これについては校舎によるのかもしれませんが、、私が通う早稲アカの教室の先生に伺ったところ、「受験日当日の答え合わせはしていません。(模範解答は作成しません)また、本番の試験でわからなかったことを教えることはできますが、それよりも翌日からの試験にむけて勉強してください。」というような話をされたのです。
正直、これを聞いてから転塾に向けて考えが大きくシフトしてしまったと思います。
なぜなら、次女がお世話になった市進学院では試験期間中ずっと毎日のように校舎に行っては、その日にあった試験の答え合わせや解らなかった問題の解説をしてもらっていたからです。(市進は積極的に教室に来い来い、という感じ。サピックスも早稲アカ同様、受験期間中の質問対応や答え合わせは特にありませんでしたので、もしかすると市進が特別なのかもしれません。)
私はこの試験期間中の市進の対応が素晴らしいと思っており、毎日ぐんぐん子どもが成長しているのを感じていました。
「●●学校の問題と似たような問いが△△学校でも出題されたよ!今度はできたよ~」という話も数回聞きましたので、わからなかった問題はそのままにせず、きちんと解決して翌日からまた試験を受ける、という取り組みは非常に良かったと私は思っています。
- 面倒見の市進に賭けた!
なんというのでしょう。。市進の雰囲気がアットホームでいい感じだった、指導の仕方も先生と生徒相互でやり取りをしながら行うスタイルが良かった、面倒見がとても良かった…という記憶が私の中で残り続けていました。
次女がお世話になった時とは塾長さんも各教科担当の先生もかわっており、私の知らない先生と事務の方々になっていましたが、、市進に対する期待値が高いままだったのです。
ちなみに次女は市進の中で真ん中のクラス。市進でいうとC1でした。
市進は一番上のFクラスが特別扱いされる(テキストも違う、授業時間も違う、自習室も違う)というのは噂で聞いていましたので、Fクラスの親御さんは満足度が更に高いのでは?と思います。
次女は真ん中のクラスでしたが、それでも手厚い対応をしていただいたと感じていました。
(ちなみに、息子はFクラスに入れそうな状況、、それなら転塾がいいだろうと判断しました。)
- 進学実績がそれほど変わらない?
各クラスの進学実績を両方の塾に確認しました。
自宅近くの早稲アカ、市進、ともにクラスが4クラスずつあり、両塾共に進学実績は似たようなものでした。(※校舎によると思います)
上位クラスはこの辺り、2番の目のクラスはこの辺りに合格しました…聞いたところ、ほぼほぼ変わらないです。
ただ早稲アカの方がそもそも在籍人数が多いので、合格者数では差がありました。でも、確率的にはどっこいどっこい。
千葉御三家に関して言うと市進学院の方が勝率が良いですし、都内御三家に対しては早稲アカの方が強いように思いました。
塾代は市進学院の方がお得です。
以上の理由から、迷いに迷って転塾を決めました。(親が。子どもはどっちでもいいけど、早稲アカがいい…と言っていました。)
早稲田アカデミーの先生方に大変お世話になりましたし、ここが嫌だ!ダメ!と思う部分も特にこれといってなく、上記に書いたくらいなので、正直、本当に悩みました。
転塾してから失敗したーと思ったら、また夏休み前後に戻ろうかなと内心考えながら転塾届をだしたのでした。
沢山の問題に触れて、また自宅でもそれら大量の問題を解きなおしたり見直したりできるお子さんなら早稲田アカデミーは大変良いと思います。
力をしっかりつけていただけるカリキュラムになっていると思います。
ただ、うちのようにスポーツもやっていて時間がない、、1人でガツガツ取り組めない、消化不良を起こしている、という場合はちょっと問題だな…と感じてしまいました。
※転塾を考えはじめたきっかけや理由を、個人的な理由ですが、色々と書かせていただきました。校舎によって異なることもあると思いますし、個人により捉え方も違いますので、、ただただ参考にしていただければと思います。
転塾の結果は、成功か失敗か?後悔はある?
転塾をしたのが1月末でしたので、まだ半年もたっていませんが、今の息子を見ていると転塾して良かったと感じています。
後悔はないですね。
どちらかというと、あの時決断したことはベストだったなと感じています。
成功か失敗かについては、まだ中学受験の結果がでていないので何とも言えませんが、息子が前向きに塾のない日でも自習に行ったり、帰りにお友達とワイワイ楽しそうにしている姿をみると、今のところ転塾成功だと思っています。
転塾する前に、体験授業を受けたり、進学実績を確認したり、どのクラスに入ることになるか、授業料やテキストの価格や支払い方、学んでいる内容に大きな差はないかどうか(進度の確認)など、不安な点は必ず転塾先の先生とお話をして確認した方がいいですよ。
子どもの気持ちも考えて、子供が納得するように、やる気が無くなってしまわないように注意しながら、前向きな転塾なんだとお話をするのが良いと思います。
転塾はいつまでが良い?いつのタイミングがベスト?
転塾のタイミングは学年が切り替わる2月の時点での転塾が一番よろしいと思います。
または、前半の終わり(夏休み前)もちょうどキリが良いですね。
夏休み前の7月いっぱい、とか、学年が切り替わる1月いっぱいには決断し、夏休みや2月の新学期から他塾に移るのが一番授業料の無駄などもなく、スムーズに転塾ができるのではないでしょうか。
6年生になるタイミング(小5の2月~)で、うちの子は転塾をしましたが、これがラストチャンスだったと思っています。
6年になってから、受験まで1年を切る時期の転塾は避けるべきだと思います。
新しい塾の進め方やテストの出題形式などの違い、環境に馴染むまで少なく見積もっても1ヶ月ほどはかかると思うからです。
なるべく避けたい転塾・・でも転塾した方が好転する可能性があるなら、リスクが最小限で抑えられる時期に行動するべきです。
転塾の伝え方は?言い方はどうする?理由を正直に言うべき?
私の場合ですが、担当していただいていた先生には正直に伝えました。が、退塾届に記入する理由については、嘘をついてしまいました。
完全な嘘ではありませんが、、他の習い事を理由にしてしまいました。
「宿題が多く、サッカースクールとの掛け持ちが難しいので退塾します」と。。
先生には早稲田アカデミーで大変お世話になったことについてお礼を言い、市進学院の良い印象が残っているし、市進でチャレンジしたい旨、お伝えさせていただきました。
こちらの気持ちを理解していただいたようで、攻めるような言葉などは一切なく、逆に「2月は転塾の時期でもあり、よくあることです。いつでも戻ってきてくださいね。」と温かい言葉をいただきました。
息子にも「戻ってこいよ!(笑)」と言いながら、、サヨナラしたそうです。
早稲アカの先生…いい人過ぎて泣きそうでしたよ。私も子供も、、
転塾の理由を書かないといけない場合は、嘘も方便でいいと思います。穏便に、でいいのではないでしょうか。
ただ、塾として(転塾理由の)データを取っているのかもしれませんので、お世話になった先生には正直な思いを伝えた方がいいかなと判断しました。
転塾すべき!はどんな状況か?
これが正解かはわかりません!ので転塾の判断は自己責任でお願いしたいのですが、、
私が思う、転塾した方が良いだろうなと思う状態をお伝えします。
- 塾のクラスが真ん中よりも下のクラスに在籍している場合
- 質問ができない、わからないところを放置したままどんどん進んでしまうような状況
嫌な言い方をしてしまうのですが、、
勉強をしているはずなのにクラスがなかなか上がらない、下のクラスに在籍している、、他の塾にいけば一番上のクラス、またはそれに準ずるクラスで受け入れてもらえる場合は、転塾を検討してみると良いのではないかと思います。
そして、質問ができないことも致命的だと思ってます。
わからないことはどんどん聞ける環境であるべきだと思っていますので、質問ができないままになってしまっているような場合も転塾を検討するべきだろうと思います。
他塾で成績が伸び悩んでいるとか、1番下のクラスまたは下の方のクラスを彷徨っているという場合は、思い切って転塾を検討するのが良いと思います。
塾を変えると上のクラスでみてもらえる、最上位クラスに在籍できる!ならば、私なら転塾させる方向にもっていくと思いますね。
子ども3人を中学受験塾に通わせた親からのアドバイスです。(笑)
中学受験はとても過酷です。
親もそうですが、当の子供たちは本当に大変だと思います。
でも、中学受験を経験し、一生懸命頑張ってきた子供たちはその後の人生でも頑張ることを惜しまない、自然と勉強する姿勢が身に付いているように感じます。
私自身は今回で3度目の中学受験になり(子供が、です)、長女はもう大学生ですが、我が子をみていても周りのお友達の子ども達を見ても、みんな本当によく頑張るなーと感心します。
あれだけ中学受験・大学受験に苦しんだ長女も、今では「あ~中学受験して良かった!」と言っていますので、小さな小学生が遅くまで頑張る姿を見て可哀想に思うこともあるかと思いますが、子供たちを信じて見守っていきましょうね。
私自身の体験を中心にご紹介しましたが、転塾をしようかどうしようか迷われている方の参考になれば幸いです。
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