中学受験の受験校や併願校の選び方・決め方と受験スケジュールの組み方についてお伝えします。
チャレンジ校や本命校、滑り止め校はどうやって決めればいいのか、また最終的に受験校をいつまでに決めないといけないのか。
そして何校に願書をだして何校を受けるのが一般的なのか、2人の子供の中学受験の経験から感じたことをお伝えしたいと思います。
子どもの受験から学んだこと
ここではサクッと、私自身の子どもの受験体験をお話します。
上の子は精神的に追い詰められて実は5年生の途中でサピックスを辞める事態となりました。(結局は休会となりましたが・・)
親も子も初めての受験で本当に良くわかっていませんでした。涙
そして受験する学校の決め方や受験スケジュールの組み方など、受験直前のことが上手くできなかった・・
そんなこともあって結果、上の子は合格すると塾から言われていた学校をことごとく落ちました。
秋~受験直前の過去問の結果を見ても、合格基準点に大きく達していたのに。
失敗と言いたくないけど・・ダメでした。
そして持ち偏差値よりマイナス6くらいの中学校にご縁を頂きました時は、正直ホッとしました。
2番目の子供には上の子のような辛い思いはさせてはいけない、同じ間違いを親としてしてはいけないと強く思っていましたので、少しはその反省を活かした受験ができたと思っています。
親にとっては2回目の受験なのでしっかり受験スケジュールを考えましたし、ずっと寄り添ってきました。
結果、2番目の子供は元気に楽しみながら通塾(市進学院)ができましたし、直前の持ち偏差値よりもプラス2くらいだったでしょうか。
適正校に合格を頂きましたので成功体験と言えるかなと思います。
そんなことで、2人の子供たちの受験から私自身が感じたこと、反省点を踏まえて、受験校の決め方や受験直前の親の行動などをお伝えしようと思います。
中学受験、受験する学校の決め方・選び方
受験校については小学6年生の夏休み明けに、、いやもっと前のゴールデンウイーク辺りに、塾の先生との面談や話し合いがあると思います。
その時点ではサピックスも市進学院の先生も、こんな上の学校はダメ!なんてことは言いません。
GW辺りだと、「とにかく行きたい学校を第一志望に、目標にしなさい」と言われたと記憶していますので、子どもの偏差値よりも例え10くらい高くても、希望しているということを伝えて良いと思います。
子どもに、行きたい!この学校がいい!という気持ちを持たせるには、やはり色々な中学校に連れて行く事が一番です。
オープンキャンパスや文化祭、説明会などに連れて行き、実際に中学生になったらこんな学校生活が待ってるよ~と思い描かせてあげることが大事です。
コロナ禍での受験はとても厳しいですね。。
うちは大学受験を控えた一番上の子どもがいますが、、やはり大学も直接の見学は無理です。。
学校のホームページや資料を見たり調べたりするしかないですもんね。
そして夏休み明け・・
この頃になると志望校の過去問に取り組むようになりますので、しっかりと先を見据えて志望校をある程度絞っていかないといけない時期になります。
私たち親子には難しかったのですが、、出来れば3校~6校くらいに絞って過去問を揃えます。
この時に、第一志望となる憧れの学校(チャレンジ校)が1校~2校、持ち偏差値から見て同等またはプラスマイナス3くらいの本命校(適正校)が1校~3校、絶対に合格できる抑えの学校(滑り止めの学校)を1校、という具合に決めることができれば理想です。
チャレンジ校(第一志望校・熱望校)の選び方、決め方
具体的に塾の先生から「持ち偏差値よりも+8の学校に合格した生徒がいる!」と聞いていましたので、チャレンジ校はプラス8くらいまでで考えましょう。
そして校風や通う時間などから1校~2校に絞り、さらにそこからどちらの学校の試験問題が子供に合っているか、実際に過去問を1~2年分ほどやってみて点数が取れる方の学校を見極めることが重要です。
問題の出され方によって子供に得手不得手があります。
相性が合う合わないが試験問題によってありますので、偏差値だけを見て難しいと考えずにやらせてみましょう!
例えばA校よりもB校の方が2~3ポイント偏差値が高いのにB校の方が合格点に近く、逆にA校の方が偏差値的には届きそうなのに試験問題が合わない、といったことがありますよ。
理系の学校か文系の学校かで、偏差値に関わらず各教科の難易度が違うなと感じましたし、記述式が多いか記号での選択肢が多いかでも点数がとれたりとれなかったりします。
子どもはどっちが得意なのか、学校の偏差値だけで決めるのは違うと感じましたので、まずは気になる学校の過去問を1度はやらせてみることが受験校を決めるうえでとても大切です。
中学受験でも学校によって、算数が難しい理系よりの中学校と、国語が難しい文系よりの中学校があると感じました。
出口(大学進学先)が理系大学が多い、または文系の学部が多いなどからも調べることができますし、過去問をみていくとだいたいの傾向がわかりますよ。
適正校とは?本命校の決め方
適正校とは持ち偏差値と同等ほどの中学校のことです。
「本命校」とも言うかと思います。
ちなみに持ち偏差値とはその時の過去5回分の偏差値の平均値で考えます。
偏差値はジェットコースターのように上がったり下がったりもあって、親をビビらせてしまうと思いますが、過去5回分の平均点でみると良いと思います。
塾ではそんな感じで見てくれていました。
また模試の偏差値と塾内で受ける定期テストの偏差値があると思いますが、模試なら模試だけの偏差値5回分です。
定期テストなら定期テスト5回分で計算してくださいね。
そしてその平均値と同等、プラスマイナス2~3くらいの学校の中から行きたい学校を選びます。
あっちもこっちもと迷って選びきれず複数校になってしまう場合は、上記にも書きましたが、試験問題がお子様に合う学校を本命校とするのが良いですね。
「本命校」は基本的には合格をとりに行く学校です!
併願校(抑えの学校・滑り止めの学校)の決定方法
少し、私の話ですが、、
滑り止めの学校なんて受ける必要ないわ、というのが1人目の子供の時の私の考えでした。
2~3校適正校を受けるし、そこで合格もらうでしょう・・って思っていました。
だけど、不合格。
不合格が続いて、親も子もとんでもなく心身が疲弊していきました。
(思い出しても心が痛いです。)
子どもは食べられない寝られない状態になり、とうとう熱もだしました。
そんな状態でしたが、ここで塾の先生から提案がありました。
「○○中学校を受けてください。願書は明日の朝に出しに行って午後、受験してください。」
見学もしたことない、考えたこともない、上の子の持ち偏差値よりもマイナス15以上の(低い)学校でした。
私 「受かっても行かないです・・」
先生「1つ、合格をもらいましょう。自信を取り戻させてあげないと。」
もうどうしていいかわからない全く予想していなかった状況だったので、先生に促されるまま、急遽、願書をだしてその日のうちに受験し、そしてその日の夜に合格の発表がありました。
その時の子どものホッとした小さな笑顔は忘れられません。
「あの学校はいかない。行く気もない。」と言っていたのに、合格をもらうとやっぱり嬉しそう。
本当に嬉しそう。
安心し自信を少し取り戻した様子、、これが必要だったんだなと後から実感しました。
そしてその翌日、思い描いていた学校とは違ったけれども、少し下げて挑んだ中学校に合格を頂いたのでした。
そんな経験があるのです。
ちなみに2人目の子供の受験では滑り止め校を最初から決めていました。
チャレンジ校を落ちた時点で滑り止めの学校に願書をださないと!と。
抑えの学校や滑り止めの学校を受けるのか、またいつの時点で受けるのが良いか、これはご家庭の判断によりますが、抑えや滑り止めの学校は受けるべきだと私は思います。
いつ受けるか、はポイントです。
例えば関東圏でいうと、最初1月中旬に埼玉の受験が始まって、次に千葉が1月末、そして2月1日から東京や神奈川で受験があります。
1月上旬~中旬 > 埼玉
1月下旬 > 千葉
2月 > 東京・神奈川
東京の私立中学を本命だとすると、その前に埼玉や千葉でチャレンジ校を受けたり、滑り止めの学校を受けたりすることができます。
また埼玉や千葉の学校を本命として、残念ながら不合格となった時に東京や神奈川の学校を抑えとして受験するようにスケジュールを組むこともできますね。
受験シーズンは冬でインフルエンザが蔓延していたりして、体調管理がとても大切で親御さんにとってもナーバスにならざるを得ない状況になります。
受験前に電車に乗せて遠くまで抑え校を受けにいくのはやめておこう・・とか、1校合格をもらって弾みをつけて本命校を受験しよう!
など、滑り止め校を受けるか受けないか、また受けるならいつ受けるのかということはご家庭の方針次第だと思います。
1番大切なことは絶対に受かる学校を抑えの学校に選ぶことです。
偏差値としては10ポイント以上さげて受けることですね。
合格してもその学校に行くわけではないのです。(親としてはそう考えていました。)
もちろん抑えの学校、滑り止め校を進学先と方向転換するのも十分ありだと思います。
重要なことは1つ合格をもらうことで自信を持ち弾みをつけ、合格したんだ!行くところがあるんだ!と子供に安心感を持たせることです。
ちなみに埼玉の学校は受験結果の合格発表とともに点数の開示があると聞きました。
調べると点数開示をする学校が多いです。
うちの子は受けていませんでしたが、受験直前の子供の位置を確認するには埼玉受験も良いなと思います。
いつまでに受験する中学校を決めるべき?
ザックリとした受験校は6年生のゴールデンウイークまでに決めます。
ただしこの時点では希望を含めた学校選択になっていると思います。
夏休み明けにそれまでの成績をみて改めて受験する学校を決めます。
行きたい学校やチャレンジ校、滑り止め校などだいたいを決めます。
複数の学校が気になり決められない場合は、この時点で過去問などをやり塾の先生ともしっかり相談して受験校を決定します。
そして過去問を5割とれない、という場合は志望校の変更も検討すべきです。
またこの時にスケジュールもある程度決めておいた方がいいでしょう。
1月は○○中学校と○○中学校。
2月1日の午前は○○中学校。午後は○○中学校。
うちの上の子の場合は1月と2月1日受験で思いもよらぬことになりましたので、そこからは見学にも行ったことがない学校数校に出向いていくつか願書をだしました。
元々出していた願書がありますから、W(ダブル)出願ということになってしまいましたが、仕方ない・・
同じ日に同時に出願していますから、どちらかは捨てることになりました。
そんな感じで、あらかじめ中学校を決定していても私の上の子供の場合のようにバタバタと受験シーズンに突入してから走り回らないといけないということも悲しいかなあり得ますので、、
私のようにならないように、しっかりと様々な学校見学に参加して、こうなった時はこう、こうなったらこう、と次の手(二手・三手)も考えておきましょう。
2番目の子供の時は基本、予定通りにいきましたよ。
もっと偏差値が上の学校も受験すれば良いのにと思いましたけど、2人目は2月1日で適正校(本命校の1つ)に合格をもらってアッと言う間に終了しました。
もちろん2番目の子どもは1月の千葉受験で抑えの学校に合格をもらっていましたので、自信を持って東京受験に挑むことができました。
何校に願書をだして、何校受ける?
平均では6校くらいを受験するようですね。
うちの子たちはもっと受けてます・・
絞り切れず、あれもこれも手を出して失敗した感じです。
だからしっかりと受験校を絞って、集中して受験校の過去問をひたすら解くべきだと思うのです。
同じ日に気になる学校が複数ある場合、どちらかに決めることができたらOKですが、決められない場合に両方の学校に出願しておき、その後の成績次第で受験する学校を直前に決めて受験させよう、、こんなことを考えるのはあまりお勧めできません。
子どもはどちらかしか受けないかもしれないのに両方の学校の過去問をやらなければいけなくなります。
そんな中途半端なことをしたので、上の子は最後の最後の接戦に負けて、どちらの学校も逃してしまったのだと思います。
チャレンジ校1校、適正校3~4校、滑り止め校が1校
そのくらいには絞ることがベストですね。
願書は試験日前日の夜11:59まで受け付けている学校が多いです。
スケジュールを組んでも思った通りに進まないことの方が多いのではないかと思いますが、今はパソコンで前日まで願書の受付はしていますので、臨機応変にできるように色々なパターンを考えておきましょう。
ただし願書の締め切り日は例外もありますので、くれぐれも願書の提出を忘れないように気をつけてください!
願書6通、受験校6校くらいが理想だと思います。。
受験スケジュールの組み方が大切。作戦をたてよう!
受験のスケジュールはとても重要です。
じっくり考えて戦略を立てる必要があります。
ポイントは滑り止め校をいつ受けるか、チャレンジ校の前後どちらに抑えの学校を受験するか、です。
また2月1日は東京・神奈川の受験が一斉にスタートします。
その2月1日にチャレンジ校をもってくるのか、本命校をもってくるのか、もポイントです。
その年にも学校にもよりますが、複数回受験日を設定している学校の場合、殆どの学校が後半になればなるほど厳しくなり、合格基準点が高くなっていきます。
だから関東圏の中学受験生の2月1日は重要ですよね。
2月1日に本命校(適正校)の受験で合格をとりにいくか、受験生がある程度ばらけるのでチャレンジ校をもってくるか・・
適正校に合格を頂いた後にチャレンジ校を再チャレンジするということも出来ますし、ね。
その年の動向を調べ、塾の先生と相談して決めましょう。
みなさんの受験が上手くいきますように。。
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