多和田葉子が米文学賞を受賞した献灯使のあらすじとおすすめ代表作品

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多和田葉子さんの本、おススメの本 エンタメ情報
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米文学賞作品「献灯使(けんとうし)」のあらすじや感想・口コミを掲載しています。

多和田葉子さんの代表作や新刊、経歴やプロフィールもご紹介!

夫(旦那さま)や子供のことも大調査しました。

ドイツ在住の芥川賞作家、多和田葉子さんの不思議な世界をお楽しみください。

 

 

芥川賞作家の多和田葉子さんが、”献灯使”でアメリカ最高権威の文学賞を受賞しましたね!

これは全米図書賞の中の「翻訳文学部門」という賞で、日本語で書かれた本の翻訳が受賞したのは36年ぶりという快挙です。

多和田葉子さんは1993年に”犬婿入り”で「芥川賞」を、2016年にはドイツで最も権威のある文学賞「クライスト賞」も受賞している素晴らしい経歴をもつ作家です。

 

ここでは献灯使や犬婿入りの簡単なあらすじや感想・口コミ、またおすすめの代表作についてもお伝えします。

そしてまた多和田葉子さんのプロフィールや経歴、家族や夫・子供についても調べてみましたよ。

 

 

多和田葉子さん、米文学賞受賞作品「献灯使」あらすじ

米文学賞作品「献灯使(けんとうし)」(多和田葉子)

引用:楽天ブックス

 

大災厄に見舞われた後、複合的な環境汚染によって、東京23区内は危険な地区に指定されてしまう。

人々は危険地域を脱出し、電化製品のない仮設住宅で暮らしている。

そんな生活スタイルが最先端であり、国民の模範となっているのだ。

 

主人公は108歳の老人。老人は死にたくても元気で死ねない。死を奪われた状態で生き続ける存在。そして老人が長生きするのとは引き換えに若者は若死にする・・・

 

健康な若者はおらず、身体能力は退化し歩くこともおぼつかない。

常に微熱があり、肉体の衰えを介助器具に頼り生きているのだ。また生まれた時の性が持続することはなく、短い人生の中で1度や2度、誰もが性転換をする。

 

日本は鎖国政策をとり、国内においても移動制限があり、全てが閉塞的な状況。

 

英語も禁止され、自動車もインターネットもなくなった鎖国状態の日本で、主人公の老人は体が弱い曾孫の心配ばかりしている。

そんな時、鎖国の法を犯して、子ども達の中から選ばれたものを「献灯使」としてインドへ密航させるという話が持ち上がる・・・

 

「献灯使」は、3.11東日本大震災後を意識して書かれた作品のようですね。土地も家もお金に換算できない。今まで信じていた家族やキャリア・性やお金、そんな価値化が崩壊した日本でどうにか生きていく、、そんな物語です。

 

 

献灯使の感想・レビュー

献灯使を読んだレビューを引用させて頂きました。

’’今のまま進むとこういう世界が待っているのだ、という世界観と警句に満ちた作品だと思う。あり得るかもしれない世界を描いたSFだ。’’
’’ディストピア小説なのに、とてもリアリティがある。読めば読むほど背筋がぞっとした。’’
’’官能的な言葉遣いに、障碍者の青年らの健気なアクションが優位に働いて、とってつけたような遊び言葉に人の機微の美しさや楽しさをうっかり感じながらも、絶望的な世界観に引きずり込まれる。’’

 

 

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多和田葉子さん、芥川賞作品「犬婿入り」あらすじ

芥川賞作品「犬婿入り」(多和田葉子)

引用:楽天ブックス

 

多摩川べりの団地の中に独身女性、北村みつこが経営する塾がある。

”キタムラ塾”という愛称で呼ばれているその塾は子供たちに人気の塾だ。

 

みつこは子供たちに、人間と動物が結婚する「犬婿入り伝説」の話を聞かせていた。

 

ある日、その話と同じように、犬のように野性的で本能丸出しの男が訪ねてきた。

男はみつこの匂いを嗅ぐのが好きで、まるで犬のように・・・

 

みつこは戸惑いながらもその男を受け入れる。そして奇妙な同居生活が始まるのだった。

 

しばらくして、その男の妻らしい女が訪ねてきた。

そして、夫は野良犬に噛まれてから全く違う人間になってしまった、と言う。

 

そしてもう1人。

 

キタムラ塾に来ていた、いじめられっこで独りぼっちの女の子がいた。

この小学3年生の少女をみつこは格別に可愛がり、半同居のようなかたちとなっていく・・・。

 

「犬婿入り」は世界中にある異類婚姻譚(いるいこんいんたん:人間とは違った存在と人間とが結婚する説話の総称)の民話を多摩郊外の団地で展開したような作品です。本の表紙からも想像できると思いますが、描写がちょっと凄いです。。。芥川賞作品です!

 

 

犬婿入りの感想・レビュー

犬婿入りを読んだレビューを引用させて頂きました。

↓↓

”異類婚姻譚っぽい表題だが、それだけではない。同性愛の要素も入った、現代の多摩の団地を舞台にした民話のような小説。長閑で動物的な性があっけらかんと明るい。”
”読んでいてとても不思議な感覚に陥りました。私の中の性的な部分を刺激されているようなちょっと怖い気持ち。次は次はと急かすように読了。”
”これは笑うための本でいいのですよね?とにかく面白い。子どもの頃の可笑しかったことを絶妙なサンプルで思い出させてくれる。”

 

 

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多和田葉子さんのおすすめ代表作5選

 

  1. 献灯使(米文学賞、受賞作)
  2. 容疑者の夜行列車(谷崎潤一郎賞・伊藤整文学賞、受賞作)
  3. 尼増とキューピッドの弓(紫式部文学賞、受賞作)
  4. 雲をつかむ話(読売文学賞・芸術選奨文部科学大臣賞、受賞作)
  5. 犬婿入り(芥川賞、受賞作)

 

 

容疑者の夜行列車

物語の舞台は夜行列車。主人公は夜行列車の中で誰に会い、何を見るのか・・・。主人公を待ち受ける奇妙な乗客と残酷な歓待。主人公は国境を越えて、無事に目的地に辿り着けるのだろうか・・・。

 

 

 

尼僧とキューピッドの弓>:

ドイツの田舎町に千年以上も前からある尼僧修道院を訪れた主人公。そこには家庭を離れて第二の人生を送る女性たちがいた。あまり禁欲的ではないらしい共同生活。

主人公はそんな尼僧たちと交流を深めていくうちにある噂を耳にする。それは、主人公が修道院に滞在することを許可してくれた尼僧院長の”駆け落ち”という事件のことだったのだ・・・。

 

 

 

雲をつかむ話

主人公がハンブルクに居る頃、自宅で自著を販売していると、若い男が二ヶ国語詩集を買いたいと訪ねてきた。彼女へのプレゼントにしたいので、日本的な模様の紙に包んでリボンをかけて欲しいと言う。しかし主人公が包装紙を探しているうちに、男は消えてしまった。

この男、実は警察に追われる犯人で、主人公は後に獄中の男から手紙をもらってその真相を知ることに・・・

 

 

多和田葉子さんの新刊は?

穴あきエフの初恋祭り(多和田葉子)

引用:楽天ブックス

 

<穴あきエフの初恋祭り>

穴あきエフの初恋祭りは2018年10月18日に出版された新刊です。

 

重ねたはずの手紙のやり取り、十年ぶりに再訪したはずの日本、そして私とあなた。輪郭が揺らぐ時代のコミュニケーション、その空隙を撃つ七篇の物語。

 

 

多和田葉子さんの経歴・プロフィール

ドイツ国旗(多和田葉子)

 

1960年に東京で生まれた多和田さん。

 

早稲田大学を卒業後、22歳でドイツに渡り、西ドイツ・ハンブルクの書籍取次会社に入社します。そして働きながら、ハンブルク大学大学院の修士課程を修了するのです。

 

1987年ドイツで、日本語とドイツ語の2ヶ国語で書かれた詩集「あなたのいるところだけなにもない:Nur da wo du bist da ist nichts」を出版します。

 

日本では1991年に「かかとを失くして」でデビュー。群像新人文学賞を受賞します。

 

そして1993年には「犬婿入り」で芥川龍之介賞を受賞し、その後も素晴らしい賞を数々受賞しています。

 

1999年、アメリカのマサチューセッツ工科大学に四カ月間、ドイツの作家として招待されました。それ以来、頻繁にアメリカ各地の大学に招待されています。

そして2000年、チューリッヒ大学の博士号も取りました。

 

日本ではもちろん海外での評価もとても高く、これまでに日本では11もの賞を受賞、ドイツでも3つの賞を受賞しています。

そしてこの度はアメリカでも最高権威である文学賞「全米図書賞」を受賞しました。

 

 

驚くほどの輝かしい経歴の持ち主です!

 

国籍は日本でありながらも、2000年にドイツの永住権を取得。

現在もドイツ在住です。

 

 

多和田葉子さんの家族、夫や子供は?

家族の写真

 

多和田葉子さんのご家族のことを調べましたが、、、結婚をしている、という情報は全くでてきませんでした。

ということで、多和田さんには夫(旦那さま)も子供もいない可能性が高いですね。

 

ドイツ在住ですので、事実婚のような関係のかたがいらっしゃるかもしれませんが、その情報は公にはなっていませんでした。

 

 

まとめ

才能あふれる多和田葉子さん。

日本では30冊以上、ドイツでも20冊以上の作品が出版されており、それらは世界各国で翻訳され、数々の賞を受賞しています。

 

まだ多和田葉子さんの作品を読まれていないあなた、この機会に手に取ってみてはいかがでしょう。

不思議な世界を体験できると思いますよ!

 

 

 

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